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イージス護衛艦「あたご」の新たなる能力と韓国の新型潜水艦KSSlll「島山安昌浩」(FNN PRIME) - Yahoo!ニュース
2018/09/17 07:35
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■イージス護衛艦「あたご」の新たなる能力と韓国の新型潜水艦KSSlll「島山安昌浩」(FNN PRIME) - Yahoo!ニュース


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9/16(日)

□「あたご」について日米で微妙に異なる発表

弾道ミサイル対処能力を付加するための改修を実施したイージス護衛艦「あたご」は、防衛省の発表によると、現地時間9月11日、ハワイ・カウアイ島沖において、SM-3ブロック1Bの発射試験を実施、弾道ミサイル標的の迎撃に成功した。

現地11日22時37分、カウアイ島の米海軍ミサイル発射試験施設から、この試験を支援する米軍が標的である弾頭分離型短距離模擬弾道ミサイルを発射。イージス護衛艦「あたご」がSM-3ブロック1Bを発射。大気圏外において標的に命中させたのである。



□「SM-3ブロック1B TU」とは

一方、この迎撃試験に関わった、米ミサイル防衛局は、「あたご」から発射された迎撃ミサイルを「SM-3ブロック1B TU(スレット・アップグレート)」と発表した。この“TU”は、何を意味するのか。

海幕広報室や米ミサイル防衛局に問い合わせると、この「SM-3ブロック1B TU」は、発達する敵弾道ミサイルの脅威に合わせて、ソフトウェアを発展させたものであるという。

詳細は不明だが、SM-3ブロック1Bの迎撃弾頭は、もともと、二波長赤外線センサーを持ち、標的の弾道ミサイルや、そこから分離した弾頭を捕捉。位置や方向を調整する複数の小型の噴射口から噴射して、標的の飛んでくるコースを予測、待ち構えるようにして、敵弾道ミサイルやその弾頭に激突、破壊する。

しかし、北朝鮮は、短距離弾道ミサイルであったスカッドの弾頭に小さな動翼を付けた弾道ミサイルを登場させており、飛翔の途中で、コースを変更する可能性も出てきている。

このようなミサイルに対処するためには、迎撃ミサイルも機敏に標的を捕捉し、迎撃コースを変更しなければならない。そこで、ソフトウェアのアップグレードで、赤外線センサーの標的識別が速くなり、さらに、位置や方向の調整の時間も短縮し、機敏な対応を可能にしたというところだろうか。



□イージス護衛艦「あたご」の新能力

さらに「あたご」には、米国以外の艦船では初めて、「CSL:コモン・ソース・ライブラリー」を搭載したとイージス・システムのメーカーが発表した。CSLは米海軍がすすめている、ソフトウェアやデータベースの共通化の重要な基盤となる構想で、これによって、迅速なソフトウエアの開発が可能になるとしている。

正確な説明は難しいが、例えば、インターネット・チャンネルの映像や番組は、スマートフォンやPC、さらに最近は、テレビ受像機で視聴できるようになっているが、これらの機材は、メーカーや機材の種類によって、OS(基本ソフト)が異なるため、視聴するためのアプリも、異なるOSに対応するよう、手間を掛けて開発する必要があった。しかし、OSを統一すれば、そのような必要はなくなる。

このため、まず、イージス艦用に開発されたのが、CSLだが、米海軍のイージス巡洋艦やイージス駆逐艦、それにイージスアショアに留まらず、LCS(沿海域戦闘艦)、さらには、米沿岸警備隊のカッターにまで、搭載されるようになったという。

これによって、今後は、異なる装備の種類ごとに必要だったソフトウェアのアレンジが不要となりそうだ。このことは「あたご」には、米軍で開発される新しいソフトウェアのアレンジを待たずに、搭載可能となるかもしれない。
現在の日本政府の概算要求では、「あたご」及び、その同型艦の「あしがら」には、高く飛ばして、手前に落とすロフテッド軌道を飛ぶ弾道ミサイルを迎撃するためのSM-3ブロックllAの搭載を予定しているが、それを制御するため、イージスBMD5.1というシステムを開発中。

このイージスBMD5.1では、SM-3ブロックllA迎撃ミサイルの発射管制、誘導だけでなく、他のイージス艦が発射したSM-3迎撃ミサイルを誘導する「遠隔交戦能力」が付くことになっているが、「あたご」では、イージスBMD5.0または、5.0CUの改修版が搭載されるため、SM-3ブロックllAの発射・管制はできても、遠隔交戦能力は発揮できない。

だが、CSLの搭載により、「あたご」は、将来、物理的には、本来のイージスBMD5.1、または、その発展型の搭載が可能性が残されるのかもしれない。


  
□南北共同連絡事務所が開所

日本は、このように北朝鮮の弾道ミサイルに対し、迎撃防御に重きを置いているが、北朝鮮と地続きの韓国の対応は異なっているようだ。

8月18日から予定されている南北首脳会談。今回は、韓国の文在寅大統領が平壌を訪問し、その模様は生中継・放送されるという。そのことも視野に入れてか、14日、北朝鮮の開城では、南北の当局者が常駐する南北共同連絡事務所の開所式が開かれ、韓国の趙明均統一相や、北朝鮮の李善権祖国平和統一委員長らが出席。

事務所には南北の当局者およそ40人が常駐し、24時間いつでも連絡などが行えるようになるという。米朝の非核化協議が進まない中での事務所開設は対米関係に影響するとの懸念もあったが、韓国政府は、南北首脳会談を控え、北朝鮮との信頼構築のため開設に踏み切ったとの見方もある。



□韓国新型潜水艦、将来は弾道ミサイル搭載?

だが、この開所式の当日の14日、文大統領は、ソウルを離れ、韓国南部の巨済にいた。韓国海軍の新型3000トン級潜水艦KSSIII「島山安昌浩(トサン・アン・チャンホ)」の進水式に出席するためである。

2020年頃に就役するこの潜水艦は、ミサイルの垂直発射基を6基もち、巡航ミサイルの他、射程距離500キロ以上の玄武-2B弾道ミサイルの搭載も検討していると言われる。

原子力ではない潜水艦が弾道ミサイルを装備するのは、近年では珍しいが不可能ではない。海上自衛隊の潜水艦には、弾道ミサイルを装備できるものはない。

韓国は、北朝鮮の弾道ミサイルに対する対抗手段として、海中からの打撃手段を持つということかもしれないが、日本周辺の海中に、韓国海軍の弾道ミサイル潜水艦が遊弋するという事態は、日本としても無視できないモノだろう。



□米豪NZの対北制裁強化の下で南北首脳会談と米朝首脳再会談調整

金正恩委員長の米朝首脳再会談の呼び掛けに、10日、前向きな姿勢を見せる米トランプ大統領。その一方で、アメリカの財務省は、9月13日に北朝鮮が中国とロシアに設立したIT企業に対し、新しい制裁措置を発表。

ムニューシン財務長官は「米国は、北朝鮮の最終的な完全な非核化を達成するまで、引き続き制裁を全面的に実施する」とのコメントを発表した。

沖縄・嘉手納基地には、14日までに、国連制裁違犯に当たる洋上での北朝鮮船舶による密輸、いわゆる瀬取り監視を行うため、オーストラリアのAP-3C哨戒機2機とニュージーランドのP-3K2哨戒機1機が展開した。

北朝鮮に対する経済的締め付けが強化されこそすれ、緩和されないなら、金正恩委員長にとっては、南北首脳会談、それ以上に、米朝首脳会談に事態打開の期待が高まっているのかもしれない。










 



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