24の時計


名簿
製作関係


電気の普及していない、移動は蒸気機関や馬、明かりは木炭や油を使う中世ヨーロッパのような世界。
ゴシックアートを基とした世界は、世界全体がまるで芸術品のよう。


元々はちゃんとした時間が回る世界でした。
時計職人がその才能溢れる技術力で意思を持つ時計を作り始めたことがきっかけで、世界は狂い出したのです。

時計には狂いの力が備わっていました。

狂う原因の時計は24体。

意思を持った24体の時計を作ったせいか、時計職人は何故か分数を刻む時計しか作れなくなりました。

でも職人達はそれで良いと言います。
今度は24の時計が寂しがらないよう、意思を持つ分数を刻む時計を沢山作りました。

時計ほど世界を大きく狂わせる力はないものの、分数が増え続けることにより、小さな異変が目立ちそして増大していきました。

世界の住民は「これはいけない」と分数達を壊し始めます。
見た目は人間や動物でも所詮は時計。人権などありません。

壊されては直し、壊されては直し。

異変は無くならず、治安は悪くなる一方。
これではいけないと、時計職人達は“聖台”を作りました。

24の時計を納め、世界をあるべく姿に戻すために作られた聖なる祠。

世界に12ヶ所置かれたそこを守るのは24人の、時計を守る者。

その12ヶ所の聖台には同じ時を刻むAM・PMの時計が納められます。
でもその肝心の時計は、今世界中に散り散りに。

その散り散りになった時計を見つけ、売ることを生業とした者が段々と現れていきました。
人はこの者達を【バイヤー】と呼びます。

そのバイヤーから時計を買い、聖台へ納めるためならば金を惜しまない、という者達も増えてきました。
この者達を【グランター】といいます。

バイヤーには金に汚い者が多く、たまに分数の時計を24の時計に見せかけてグランターに売る、悪質な行為をする者もいます。

しかし本当に怖いのはそういったことをするバイヤーではありません。
どこに潜んでいるか分からない【裏切り者】こそが世界で一番恐ろしいのです。

彼らは世界を消滅させることを第一に考え、そのために時計を壊そうと目論んでいます。
世界を狂わせる原因の24の時計を壊してしまうと、世界は二度と元の形には戻りません。
24体全てを聖台に納めなければ世界は元に戻らないのです。

元に戻るか、消滅させてしまうのか。

今、まさに瀬戸際の時なのです。









-エムブロ-