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相棒

作 五十嵐貴久
PHP研究所


こちらも友人から借りた一冊。
相棒とは言ってもあのテレビドラマの相棒とは違います。
時は幕末、将軍徳川慶喜公が大政奉還を行う前のお話。

大政奉還に向けての迷っていた将軍徳川慶喜が内密に薩摩藩の西郷隆盛との会談に向かう道中、何者かに襲われます。幸いにも慶喜公には大事ありませんでしたが、将軍へ銃口を向けるなどあってはならないことであり、その下手人(犯人)を探し当てるまで、大政奉還に踏み切れないという事情の中、幕府の官僚から秘密裡に犯人捜しを命じられたのが、新選組の土方歳三と、海援隊の坂本龍馬でした。

幕末の知識というものが以前偏っていました。
大河ドラマで新撰組を見て、その当時は新選組に興味を抱いたものの、他の勢力までは手の伸ばすことはありませんでした。他の勢力は新選組にとって敵であったり組織として辛いものに感じていたからです。
その数年後に会津側、長州側の大河ドラマを見て、この時の各勢力はこういうものだったのかと、ようやく把握出来るようになりました。大河ドラマの出来については置いておくとして、映像で知るということはありがたいことだと思います。

さて、そんな中で拝読した今回の相棒ですが、これがまたいい土方さんと坂本さんなんですよ!!ここは力一杯言っておきます。土方さんといえば鬼の副長、疑わしきは斬る!な感じなんですが、そこにこのほにほにな坂本さんと組むことによって二人の相乗効果な有能感。
二人とも情報通であり、各場で顔が聞くこともあって、互いに行けない場(例えば土方さんだと薩摩関連や長州関連)に、任務が終わるまではと言い聞かせて協力しあい助けあって危ない局面も脱します。
当初は任務が終わったら即斬ると言っていた土方さんも、次第悔しながらも坂本さんの手腕を認めるように。
犯人捜しについては正直終わり方にすっきりしない感もあったのですが、それだけでは終わりません。任務を終えてしばらく経った後、坂本龍馬が暗殺されます。
土方さんは独断でその犯人捜しを行い、仇を打ち遂げました。月に向かって呟く様に、情を感じます。

そこからの新選組は言うまでもないのですが、ある日病床についている沖田総司の所に一人の来客が訪れます。身なりは汚く、身元も分からない人物でしたが、心に沁みるような笑顔でした。
ってことで、うおおおおおお!!!ですよ!!!(日本語の崩壊)
ここで!この方が!!!沖田さんに会いに来た!!!ってことで胸熱ですし、真相を聞いた沖田さんが土方さんに宛てた手紙を書いた後に亡くなり、医師の手を経て渡ったその手紙を土方さんがずっと懐に仕舞っていたことも、蝦夷地での戦いの時に土方さんの最後のわがままである副長の命令を守った斉藤一さんのラストもおおおおおおお!!!って感じで…(息切れ)
これは創作としてロマン溢れる作品でしたね…(ちょっと落ち着いてきました)

今回この本を貸してくれた友人に感謝したいくらい自分にとっては名作でした。
いい土方さんであり、いい坂本さんでした…。

K 青の事件簿 下

作 宮沢龍生(GoRA)
講談社BOX


上巻の時は鈴木次郎先生の不遜な宗像さんが表紙だったのですが、下巻の表紙の伏見はまたこれ偉そうですねええええ。しかしそれだけの実力が伏見にはあるから仕方ない。下巻は伏見の有能さが振舞われた一冊です。
次々と行方不明になるセプター4。残され頭を抱える日高の所へ帰国した伏見というこの頼もしさよ…!
加えて、今回の青の事件簿でセプター4の様々な面に触れることが出来てとても面白いです。
個人的には、屯所の資料室にしれっといた十束さんの前触れなくいる感じが好きです。何処にでも馴染んでしまう感じが。善条さんが入れてくれたおかげなのですが。そういえば吠舞羅の方のアメリカの話っていつ出るんですかね…。
下巻のラストでは『唯識』システムについてちょこっと出てきますが、今回の事件がそう繋がるのね…という気持ちで読み終えました。青の事件簿は終始軽快な感じで読み進められて楽しかったです。



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