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前回記事までにコメントたくさんいただきましたが、整理のつかない事になってしまいまして
返信できないことお許しください

簡潔に言うと流れてしまいました

以下長いし結構グロい表現そのまま出すので気分害される方は読まないでください













なんとなくわかってた

自分の思う週数より小さいこと、途中から出始めた茶オリ、ますます酷くなる腹痛、出血、2度目で診てもらったエコーでもそんなに大きくなってなくて心拍もわからないと言われたこと

あっという間だった

心の準備をしたけど、まだお腹にしがみついているってのもわかってた

いよいよ腹痛が増してきて、生理2日目以上の痛みになりまともに動けなくなって、トイレに行くたびに赤黒い塊が出て
ずるっと何かが出てきた時にもしこの中にいたらと思うと、汚いとかは全く思わず私は血だらけのトイレに手を突っ込みその塊を触った

その中にはただ血の塊しかなかった

そのあとすぐお風呂に入ってシャワーを浴びていたら、お腹に力を入れてなくてただ立っていただけだったのにずるっと何かが床にべちゃっと落ちた

見てすぐにわかった

血の塊と一緒に、水の膜のような透明な丸い何かが落ちていた

それを拾い上げてシャワーで流し、できるだけ血を洗い流そうとしたけど、その水の膜にくっついていて全く取れなかったから諦めてそれを風呂の脇に置き身体を洗った


大量出血する以前から流れてしまうことは察していた

ネットでもずっと調べていたし、これはもう取り返しのつかない事態だって頭の中で理解しようとしてた

その度に何度も何度も、妊娠が分かった時から、けーちゃんが喜んで泣いてくれた時のこと、毎日つわりで気持ち悪かったこと、だけどお腹は全く痛くなくて仕事は全然出来たこと、毎日本当にいるのかと半信半疑だったこと、初めてエコーで黒い丸を見た時心から安心したこと、毎日毎日健やかに成長してくれることをただ祈ったこと、だめかもしれないと不安に思ってしまったこと、私はどれだけ痛くても苦しくても構わないから生きて欲しいと願ったこと、早く健康に生まれてきてくれたあなたをけーちゃんと抱きたいと思ったことを、思い返して何度も泣いた

ひとりで泣くこともあったし、けーちゃんが抱きしめてくれてその中で泣いて伝えたこともあった

だめになると理解してから、でもまだお腹にいることはなんとなく分かってたから、終わりになってしまう前に話しておいた

外の世界は青空を見ると心も晴れ渡ること、結構美味しいものがたくさんあること、あなたが生まれてきたらそれを待ち望んでいる素敵な人が沢山いること、パパは私を理解して支えてくれるとても温かくて優しくて素晴らしい人だということ、だからもし今回だめだとしても、次は必ず健康に育てるから安心して戻っておいでと
お腹をさすりながら話しかけておいた

あなたがもう私のお腹にしがみつくのが限界なんだろうと、私の腹痛かげんで察したその日、けーちゃんも休みだったしいい天気だったから散歩をしにいった

モーニングを食べて、お腹は痛かったけど散歩をした

何となくこれが最後のお出かけになるだろうなと思った

そしてその日の夜、お風呂に入る前に腹痛はピークになってあなたは手を離して出てきた

その直後、今までものすごく痛かった腹痛は緩んだように痛くなくなって、すっきりしたって表現がしっくりくるような具合に変わって、そのあからさまな身体的変化に気づいて自然と涙が溢れてきた

心の準備をしてきた時点で枯れるほど泣いたはずなのに、もうお腹にはいないんだと知ってしまって、理解してたはずなのに涙が溢れて仕方なかった

お腹が痛くない
あんなに痛かったのに、痛くない

それがものすごく悲しかった

痛くてもいいからまだここにいてほしかった
だめになるとわかっていても、このままお腹にいても意味が無いとわかっていても、いてほしかった

身体を洗いながらシャワーの音でかき消すようにわんわん泣いた
普段私は声を全く出さずにツーツーと涙を静かに流して泣くんだけど、さすがにしゃくりあげて泣いた

たまにそのお腹にいたはずのあなたを目の端に入れて、泣いた

とにかく泣いたあと、身体を拭いてからトイレットペーパーで包み、また少し泣いてからやっとリビングにいくとこたつでみかんを食べてたけーちゃんが、ぼろぼろになった私に気づいて涙をふきにきた

どうしたの?と言われてすぐに答えられず、ゆっくりとそのペーパーに包んだものを見せると彼は察して私の背中に手を回した

それからは私が泣きながら状況を説明して、しばらく今まで以上に泣いて、けーちゃんはただ背中をさすってくれて、ひとしきり泣いて疲れていたら隣でけーちゃんが、「…涙が、止まらない」と言って泣いていた

けーちゃんが泣いていることに私はずっと気づいていなかった

私は自分のことばかりで、けーちゃんも泣くほど悲しんでいることに気づいてなかった

けーちゃんが泣いているのを、つい先日初めて見たばかりだったから、けーちゃんは滅多に泣かないんだろうと思ってた

それをここ数週間で2度も見てしまうなんて

けーちゃんが泣いてるのを見て、私は泣くのをやめて、「大丈夫、次はもっと超健康に育てて生むよって約束しといたし、なんなら兄弟もめっちゃこしらえるし、こっちの世界は超楽しいよって言っといたから」って言ったら、倉田は強いねって言われた

ま、一瞬だけどお母さんだったわけだからね


気が緩むといつでも泣いてしまえる
ネガティブな気持ちになるのは容易くて、泣いているだけなのは苦しいのに楽で、無理にでもポジティブに考えようとしないとずっと真っ暗な中に閉じ込められてしまいそうになる

どうして私ばかり妊娠できないんだろう
人には人のタイミングがあって私も必ず出産できる
なんで友達は当たり前のようにすぐに妊娠して当たり前のように健康に育てて産んでるんだろう
人と比べるのは違う。私が出産できないわけではない

自問自答して、なんとか精神を保とうとする
それでも何度も泣きたくなる
外で小さな子供を見るたびに、可愛いのに、悔しいとか、関係ないのに、劣等感に浸って、終わりの見えない苦しさが心をもやもやさせて目を逸らしてしまう



それから病院に行き、流産ですねと言われて、胎嚢はやはり出てしまっていたけど膜?が残ってるらしくそれを出すための薬を出された
不全流産というらしい

出血は1週間で止まる場合もあれば、1ヶ月以上だらだら出る場合もあると
妊活は次の生理らしきものがきたらその次からいいよって言ってた

病院はひとりで行った
先生の話も冷静に淡々と聞いた
私は外では泣かないタイプらしい


おかしなことに、私が自分が妊娠していたんだと確信したのは妊娠検査薬を見た時でもエコー写真を見た時でも腹痛が出てきたときでもなく、あなたが外に出てきてしまった時だった

それを見て初めて私はちゃんと妊娠してたんだと自覚した
手のひらに乗るあなたを私は『抱っこ』だと思った

トイレに流されなくてよかった
けーちゃんもペーパーを開けて見たいと言ったから、男性は血とか見慣れてないしグロいよ?と前置きして見せて説明した

その水の膜の中には1センチにも満たないくらいの小さな白い何かが見えて、おそらく胎芽だなって私は思った


その次の日、その子を家の近くの桜の木がたくさんある大きな公園の隅に埋葬しに2人で出かけた

私もけーちゃんも仕事を休んだ
けーちゃんまで休んでくれるんだと私が言うと、当たり前じゃんって言われた

桜の木の根元に小さな穴を掘って埋葬した
そこからはその木がしなっているからよく桜が見えると思う

それにその公園はどの季節も人がたくさんいて、子供たちも毎日遊びに来ているから寂しくはないだろうと思った

だけど夜になると外は今とても寒いし、そんな寒いところにひとりで置いてしまってごめんなさいとも思った
でもいつまでも部屋の中に置いておくわけにもいかなかったからね


その後の私の体調は今まで通りとはいかず、ろくに家事も出来ないくらい精神的にも身体的にも辛くて動けなかった

何より胃と子宮が存在感を放っていて、どちらかが痛い時があればダブルでキリキリと私を痛めつけてくることもあり、しかもそれが分単位のスケジュールで波を荒立たせてくる

ゆえに家事もできず、仕事にも行けず、外を歩くにはけーちゃんの支えがなかったら動けないくらいになって波が大きい時はうずくまってしのいでいる

それでも家にいるよりは外に出た方が気が紛れるだろうと私が外に出たいと言うと、けーちゃんは我儘な私を外に連れ出してくれた

案の定すぐに体調は悪くなって、すぐにイスを求めて余計に移動する羽目になってもけーちゃんは文句も言わず支えてくれて、帰るのも休みながら時間をかけて帰ってくれた

けーちゃん、本当は今転職の準備で忙しいのに
私は迷惑しかかけていない
家事もできずお金を稼ぐこともできず、どうすることのできない体調不良に、ただ休んで毒が抜けるのをこたつの中で待つことしかできない

けーちゃんのお弁当を作りたいのに、少しキッチンに立つだけで胃か子宮が痛み出して立ってられない

今までなら、あの子がいたなら守るために仕方ないと休めたけど、今の私の中には何もないのに、守るものなんて何もないのに何も生み出せない
けーちゃんのために自分らしく動けないのが辛い

けーちゃんは仕事から帰ったら夜ご飯を作り風呂掃除をしてゴミをまとめて、私の話を聞き、私が寝たら自室で転職活動をしている

一方私は家事も仕事もできず、トイレに立つだけでこたつの中でアニメを見るかゲームするかで時間を潰すしかできない
毒が抜けるのを1日でも早くと願い待つことしか

辛い
苦しい
先が見えない
けーちゃんにしか頼れない


年末年始も、本当は実家に帰る予定だったけどコロナも含めて帰らない方向で進んでいる
一応新幹線の予約は取ってあるけど、今帰ると体調がどうなってるか分からないのと結局互いの両親に話してしまうことになり私の疲労感が増すから

いつかは話すだろうけど、あまりにもタイムリーすぎて自分の気持ちが追いつかない

両親に心配をかけることも勿論だが、私がまた1から話さなければならないこともその後予想される対応や反応も私は容易に想像がついて泣く羽目になる
悪いことは言われない、むしろ先輩の話だからきっと私の思わなかった言葉をくれるかもしれない

でも、おそらくどちらの親も流産は経験していない

もしかしたら私に言ってないだけで経験あるのかもしれないが、何でも話してくれているふたりだけに、おそらくその経験はないんだろうと思う

母親になれたふたりにはわからない
流産したばかりの私の気持ちは絶対にわからない
だからまだ私は話さない

今年はふたりだけの年末年始になりそうだ
去年も12月に化学流産して同じように体調を崩していた
来年もできてなかったらどうしようと思っていた
いや、来年はもう妊婦さんになってるだろうと思っていようとしてた

今回だめになってしまって、プラスマイナス0どこらかマイナスになってしまったかなと思った
でも、不思議と、また妊娠できるなって思った
きっと今度はバージョンアップして戻ってきてくれるなって

命は尊い
健康に生きていられるのは当たり前ではない

次、あなたに出会えたらまず何て話そう

楽しみだなぁって、穏やかに思う

これからも多分不意に思い出して何度も泣く
勝手に人と比べて劣等感を抱いてネガティブになって苦しむ

でも、その後に私は必ずちゃんと前を向く
これで終わりじゃないから
約束したから
絶対に超健康優良児を産んでみせる

何度も繰り返してまずは自分が心身ともに健康に戻ろう


そうしたら、また












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