さて、こちらは第二幕でございます。


【その3。砂丘〜ホテル】



そして30分、日陰の寒いバス停で待ち続けてバスに乗り込み、漸く砂丘へ。


今日の嫌な事を全部忘れました。


見渡す限りの砂、砂、砂。柔らかくてサラサラの砂。そして目の前に聳えるのは馬の背と呼ばれる大きな砂壁。登れるらしく、沢山のヒトが滑りながら登っていく姿にちょっとびくびくしながらも、私も挑戦(高所恐怖症歴24年)。


何が怖いかって、砂が柔らかくて足元が安定しない事なんです。砂上を踏みしめる度に足元がぐにゃりと揺らいで転倒しそうでした。


子連れの親、旅行中の学生たちが時にこけそうになったり、四つん這いで登る姿を見てまたもや孤高の境地に立ちつつ何とか頂上まで登り詰めました。(ちなみに私はヒール無しのミリタリー風ブーツを履いておりましたので、こけることなく且砂が入る事もなく登れました)


――一人で登り切ったその頂上から見られる景色は、何とも美しいものでした。



馬の背の向こう側って日本海
なんですよね。なので、砂の茶色と海の青がお互いを映えさせててとっても綺麗でした。砂漠には海がないのに(ある所もあるかもしれません)、鳥取には砂漠と海が共存している……これはすごい。


また天気も良かったので夕日を見ながらしばしの間、ボッチで景色と海風を満喫していました。


上に載せた写真がその時撮影したものでございます。


夕日も撮ったのですが、人がいっぱい写ってしまったので割愛させていただいております。ちなみに行った日は運よくオアシスとかいう自然現象も見る事が出来ました。何でも、条件が揃わないと見られる風景じゃないとか。


さて。いくら3月で日中が温かいとは言えど、日が沈むと相応に寒くなります。


バスの時間を気にしつつ、残った時間で砂丘近くのお土産物屋さんに行くことに。


そこで買いたいものリストに載っている梨のリキュールを購入。大満足です。お酒は全くと言って良い程飲めないのですが、お酒が好きな人に渡すつもりでリストに載せていたので一安心。


重かったので他のお土産は程ゝにして、バスへ乗り込み一日目の観光は終了しました。



ホテルは鳥取駅近くの所を予約しており、ホテルの人も対応が良かったので心が休まりました。やはり田舎でもチェーン展開してるホテルはいける。




夕食はラーメンが美味しいと聞いてましたので、調べてホテル近くの所へ。まだ誰も居ない内から一人で入ってラーメンをいただきましたが、吃驚するほど凡小な味でした。何故そこが食べログでも掲載されていたのか不思議なくらい。大阪に帰ったら美味しいラーメンを食べに行こうと硬く決意し、(今日に至るまで未だ行けておりません)朝食をローソンで購入してホテルへ。そしてシャワーを済ませてリラックス。翌日はおみやげ物購入をメインにしつつ、民芸美術館と駅周辺を散策する予定だったので、行きたい店をチェックして就寝しました。




【その4。お土産探し】


さて翌日。


慣れない布団と枕で眠りが浅かったため、朝はパッと目が醒めて良いスタートが切れました。



早速昨晩購入した朝ごはんを食べて、化粧もして、ガチャ回しながらのんびりチェックアウト時間まで待ってからホテルとおさらば致しました。

2
日目は当初の予定通り、駅から近い民芸館に立ち寄って伝統工芸を見学してからお土産を買いこむ予定でしたので、まずは民芸館へ。ホテルから歩いて数分でございました。めっちゃ近いやん。



しかし道中気づいた事が。




そうでございます。日曜日だというのに人が全くおりません。まるで世界がゴーストタウン。本当に人っ子一人通りませんし、何ならこの後立ち寄った店にも店員以外誰もおりませんでした。車がちょっと通ってるくらい。商店街も、大丸のデパートも、人がいない。和歌山でさえ土日は混んでいるというのに。流石人口ワースト県。私が求めていたのはコレでございました。



人目を気にすることなく、きょろきょろしながら民芸館へ。案の定一番乗りでしたので、狭い
2建ての館内を4、50分かけて見て回る事が出来ました。恐らく興味ない人なら5分で終わります。そんな狭さです。
見学を終えた後は、隣にある陶芸品を売っているお店で購入リストにも載せておいた陶器のカップを……探したのですが、見当たらず。



品切れかな? と思い、お店の人に聞く事に。



ない、とのことでした。残念。しかも私が若かったからか、愛想も悪い。さっきまでの年配への対応は何処やったんやお前こちらとらクレカまで持って来て買う気満々やったんやぞ。まんま見た目で判断する奴ってどこ行ってもおるな。もっと話し方とか、そういうの見て探れや。上手いトーク一つで他のもん買ってく客もおるねんぞ。

売ってない店に用はございません。早々に退散しました。


他にも何軒か周って聞いたのですが、やはり売り切れておりました。その中でも一件愛想の良いおば様が「今は何処も売り切れで、昨日来たお客さんにも同じ物を聞かれた。もしかしたら大丸にならあるかも……」と教えてくださいました。なるほど。そこは腐っても百貨店。在庫数だけは抱えているかもしれません。私は礼を言って、駅の真ん前にございます百貨店へ。そう言えば今気づいたのですが、あの優しいおば様のお店で何かお礼代わりにお金を落としていけば良かったです。陶器欲しさに失念いたしておりました。申し訳ございません。




そわそわしながら、最上階の食器や家具売り場へ。



同じ処を二周ほどいたしましたが、やはりお目当ての陶器は見つからず。これで4件目……何も買えないまま、時間だけが過ぎてしまっておりました。もはやどこにも期待はするまい……そう悟って大丸を出ました。



少し休憩もしたかったのですが、陶器を手に入れられなかったショックが大きく、後半は意地になって他のおみやげ物を買いあさりました。駅内の店で梨ゼリーや美容パックを買い求め、駅から離れた無駄に広いお土産物屋さん(客ゼロに対し店員3人という無駄体制)では、ちくわぶや砂チョコを買い求め、一通り土産が揃ったところで昼食。



砂丘そばとかいうソレっぽいものをいただきました。ペラいちくわぶが二枚入ったお蕎麦とベチャベチャなかやくご飯(ちなみに私は固めが好み)のセットを注文。文字だけ見てると不味そうに見えるかもしれませんが、歩き回って疲れていたという事に加えて、とても良心的な値段だったという事もございましたので、大変満足いたしました。あご出汁だったのも良かったです。アレならもう一回お金だしても良い。




そんなわけで、昼食を終えて少し休憩した後お店を出て向かったのはバス乗り場。



こと時点ではまだ出発まで2時間ほど余裕がございました。



もう何となくお分かりだとは思いますが、陶器を手に入れられなかったショックがデカ過ぎたので、バスを一本早めてもらう事にしたのです。それほどこの旅行で陶器の存在は大きかったのでございます。



そして運良く席が空いていたので、一本早いバスに乗って大阪へと帰る事が出来ました。



そうそう、最後の待ち時間に購入した梨ジュースがクソ美味かった事を、補足としてここにご報告申し上げておきます。普段は梨が嫌いな私でさえも、これの美味しさには救われた気がしました。瑞々しくて、梨の味も濃厚。流石果汁
60%以上入ってるジュースです。皆さまも是非、梨ジュースの購入はお勧めいたします。


さて、以上で今回の鳥取旅行は終了となります。

車を持っておらずバスを交通手段としたので、気になっていた三朝温泉や米子はいけませんでした。



電車は一時間に一本の各停、バスも本数がない。一々待っていたら日が暮れちまう上に今回は一泊二日での強行でございましたので、もし本気で鳥取を旅行されたいのでしたら、車かレンタカーで周遊する事をお勧めいたします。





楽しかったか? と聞かれたら、まあまあ。とは答えられると思います。




では(・ω・)
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