話題:短歌・俳句・川柳
2020/11/24 23:04
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話題:短歌・俳句・川柳

◯囀やちいさな森の花束よ
◯くれないの落ちて昼間の冬銀河
◯何もなく大陸までも翔る鷹
◯鷹翔て群雄たちを目指したる
◯鷹の目や天下を狙ふ天の時
◯群雄の上に蝦夷より鷹来る
◯鷹の目や人生をただ幾ばくぞ
◯大空や群雄鷹の目を留める
◯黒板やひとふきごとに天河
◯囀の抱えて森の手柄かな
◯大年のながれる音やしずかなり
◯平成の遠くとなりし大晦日
◯大晦日にぎわう街を遠回り
◯大晦日にぎわう街を帰りけり
◯餅くえばいささか腹も膨れけり
◯よそ宅や戻りて来たか嫁が君
◯元日に打てば開ける年はじめ
◯岩巌押し分けもせづ初明り
◯ぼんやりとほぐれて開く初明り
◯初明りきのふの自分置いてゆく
◯押し分けづ真つ直ぐ先に初明り
◯岩巌押し分けもせづ初詣
◯病なる人も眠りぬ去年今年
◯去年今年めくれば君も勝ちとなり
◯去年今年病の人や手を洗ふ
◯初電車のって目当ての帰りかな
◯初電車のって目当ての袋かな
◯万物の水底となり四方拝
◯元日のコーヒー豆や美しく
◯ふたつみつぺろりとたべて雑煮餠
◯この年やごまめを噛んで思ひけり
◯しとやかに年賀すませし婦人かな
◯足音の聞こえてくるや年賀状
◯前髪やいくども直し初写真
◯初日記恋する人を思ふかな
◯初日記恋する人を想ふかな
◯柄になく仕草やいれて初鏡
◯ゆつたりとしづみしりうく初湯かな
◯寝ころんで恋にゆらるる海鼠かな
◯あるそわかおんそわかなる夏の蝶

きょうダメ夏菜子

ココカラ

◯七種や乙女のゆびをこぼれけり
◯源平の市中煮ゆる七草や
◯源平の市中煮ゆる薺打つ
◯七種やアイルランドに船も行く
◯七種や和尚の声に舌を出す
◯薺爪迷信などといふなかれ
◯薺粥煮へて色見のやさしかな
◯薺粥わすれて恋の片結び
◯薺粥わすれて恋の帰りかな
◯俎を雪と染めたり薺かな
◯若菜摘む郷のことばもみどりかな
◯薺粥この一日に相応しい

◯成人の日や街並も和のこころ
◯成人の日や街並も和となりて
◯あかあかと左義長はやす雪の上
◯あかあかと左義長どんと名前あり
◯手の中の火に神様の飾焚く

◯雨の日の雪にかはるか試験かな
◯春雪や駅にもたれて受験生
◯春雪の真ん中を行く受験生
◯雨の日や雪にかはるか受験生
◯赤い椿ぽとりと落ちて聞くばかり
◯赤い椿なもなき山に落ちにけり
◯さびしさや赤い椿も生きてをり
◯白い椿しずかに声を聞いてをる
◯鍵盤のながるる蜜や春の月

◯春の月四弦五弦や蜜の指
◯桜花ごとくに消えるヴァレンタイン
◯更級や涼やかとなる風が吹く
◯更級や涼やかとなる風となり
◯蕎麦処かれこれ夏の終りかな
◯蕎麦湯飲みかれこれ夏の終りかな
◯更級や試験の後の受験生
◯更級に霞める山の蕎麦湯かな
◯更級に霞過ぎ行く東京都
◯更級や涼やかとなる東京都
◯涼しさや店の硝子の向こう側
◯涼しさや摩天楼より人の群
◯涼しさや船の波きる最上川
◯涼しさや月も高くにありにけり
◯卒業す光や歌の木の下で
◯憂ことや木の下に立ち卒業す
◯活け花や梅一輪も月の中
◯嘴を乗せては送る春の海
◯坂道を下り上るや糸桜
◯梅一輪病の後を尋ねけり
◯不二山にこの花咲くや桜かな
◯不二山にこの花咲くは桜かな
◯ミックジャガーごめんなさいとチョコを食べ
◯ヴァレンタインミックの歌や巣箱かけ
◯信じてる金魚はいつも美しき
◯手にふれづ金魚の赤ややはらかに
◯なにごとの気配のありし柳かな
◯初音きく笹や氷のゆきどころ
◯ゆらり落ち心の有りし金魚かな
◯ゆらり背の命の有りし金魚かな
◯主なき面影とほき金魚玉
◯道なかの余白となりし金魚玉
◯掬ひたる命のおもき金魚かな
◯その中に死ぬるや金魚われもまた
◯逃れたる金魚世界の尾ひれかな
◯颯爽とアポロの月や春の夜

(ホランさん画像入らない)

【100句】

◯蒼茫とアポロの月や春の夜

◯初雪やあなたは何をしていたか
◯春雨や積み重なりて恋の色
◯月に山月に海なり大相撲
◯むらさきの明智の旗や竹の春
◯しら梅の息つくあとや紅の色
◯黒富士の背にゆられたり秋の風
◯少年の夜空の旅や夏の果
◯少年の夜空の旅や春隣
◯乗車して夜空の星や烏瓜
◯やぶ入りに夢は涙を残すかな
◯やぶ入や夢に涙の親の部屋
◯湯のわくやいはれてみれば冬籠
◯いま落とす夕日のごとき金魚かな
◯もろもろの思ひのよぎる冬椿
◯もろもろの残して我を冬椿
◯大陸の紅落とす金魚かな
◯乗車して星や瞬く烏瓜
◯菖蒲湯や緑は谷間に江戸の風
◯虹の輪に出会い頭の会釈かな
◯虹となる出会い頭の会釈かな
◯虹といふ出会い頭の会釈かな
◯山風やかくも海には桜貝
◯山風よ遠くにむかし桜貝
◯桜貝高天原のむかしかな
◯木花の咲くや姫なる桜貝
◯文士らの牡丹の影や分けいらん
◯降る雪やあたらぬ言葉こぼしつつ
◯桐の花まといて船の流れゆく
◯桐の花まといて少女通学す
◯通学の少女や桐の花の中
◯田舎路の電車の窓に桐の花
◯親友の命の消えて星祭り
◯親友の旅はひとりや星祭
◯親友に資格やなきと星祭
◯豆まきや暮れて畳に音もなき
◯さびしさや一つ掴んで鬼は外
◯節分に役者家紋や枡の中
◯福は内母子とめたる壁の穴
◯福は内かべの穴にも一つかみ
◯福は内壁の穴にも一つ豆
◯さびしさや鶏頭の花清められ
◯庭先の鶏頭空に清められ
◯留守先の恋する色や鶏頭花
◯柿くうて昔いわれを思いけり
◯埋火や戦争のこと聞いてをる
◯長き夜に少年たちの旅の空
◯農夫らの切り分けられし田植かな
◯やさしさに青田のうへを通りけり
◯春水や命の中を濡らしゆく
◯音もなく青田のうへを通りけり
◯さびしさや清めて庭の鶏頭花
◯庭先に青空高く鶏頭花
◯庭先に掃かれそびえる鶏頭花
◯アオザイに織りなす色や夏の月
◯アオザイにたたく運河や雨季の街
◯アオザイに高層ビルやのぞきみる
◯降る雪に照らされてをるテディベア
◯王女様の覚えめでたき仔馬かな
◯とりどりの色に驚く仔馬かな
◯とりどりの花にうれしき仔馬かな
◯草原に生きる己を仔馬かな
◯草原に知りて生きたる仔馬かな
◯飛んでゆく指先ほそき夏帽子
◯春の水曲がりて遠き遠きかな

◯アオザイに花と光や雨季のあと
◯失恋やニキビの跡のヴァレンタイン
◯手渡すやニキビの跡のヴァレンタイン
◯行春にゆれたる庭の小花かな
○沈丁花手のぬくもりの帰り道
○アイリスや主人の帰り待つている
○アイリスや主人の帰り待つてをる


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