話題:嘘つき


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カズからの告白、続き。






告白の言葉は、よく覚えてない。






女友達と揉めたくなかったわたしは、
カズに、
全部ぶっちゃけた。





「俺、ななが好きだってちゃんと言うよ。」

そんなことしたら、困る。
わたし、友達に嫌われちゃうかもしれない…

「でも、俺、あいつのこと好きでも何でもねーし…」







じゃあ、さ。
って、
わたしから提案した。





女友達に嘘で良いから告白して。
付き合って。
そうしたらわたしも、カズのこと好きになる。私たちのことは内緒にしよう。






それ以外は無理。
カズがそうしてくれないなら、わたしはもうカズとは仲良く出来ないって、
今思えば友達にも2人にもひどいことしたけど、
そのときはそれが1番だって思った。






カズは本当に女友達と付き合うことになって、
わたしとカズは、妹同志が遊ぶ時とか、わたしの塾の帰り道とか、なんだかんだ時間を作って2人で一緒にいた。





地元から電車でちょっと行ったところの夏祭りに、2人で出かけたこともある。
近所のは誰が見てるか分からないからって、
駅で待ち合わせして、初めてわたしは大人と一緒じゃなく電車に乗った。






小学生の時からちゅうしたり、人によってはえっちもしちゃうんだろうけど、
わたしとカズは、ほんとにプラトニックな付き合いだった。






それなのに、カズは女友達には色々してたらしく、
わたしとは手を繋ぐだけで緊張して手のひらが汗だくになる奥手なカズが、
女友達が求めるままキスやそれ以上のことをしているのが不思議だったけど、
カズが好きだったわけじゃないわたしにとってはどうでも良かったけど。






その後のこと、で言うと。






わたしは予定通り私立に入り、仲が良かった小学校のメンバーはみんな地元の公立中学校へ進んだ。






カズとは、中学校に入ってしばらくして、終わりになった。






中学校に入ってから、カズが女友達を妊娠させたことで、
わたしからカズにお別れをした。






一生かけて、カズのこと赤ちゃんを堕した女友達のこと、幸せにしてねって、
うまく身を引けるタイミングになった…なんて、冷た過ぎるけどその時の正直な気持ち。






さらにさらに、その後の話で言えば。






カズと女友達は、その後20代前半で結婚。






でも、結局最近離婚した。子供も居るのに。







理由はカズの浮気らしい。
小学校からの長い間、カズははじめはわたしの嘘で女友達と付き合ったわけだけど、
彼女のことほんとに愛した瞬間ってあるのかな。
不幸のどん底みたいな女友達の様子を聞くたび、 あの時わたしが2人を無理に付き合わせなければこんな将来は待ってなかったのにね、って思うけど、
協力を頼んできたのは本人だしね。







何も無かったけど、
一応はカズが初めての彼氏…?なんだと思う。